トランスなど重量物を吊り上げるウィンチは便利な装置ですが、使い方を間違えると重大事故につながりかねません。サブブームの扱い方、ウィンチロープの点検、定格荷重について、安全のポイントをまとめてみました。
サブブームをブームブラケットに差し込むのは先端部分から
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サブブームのセットは、先端部分からブームブラケットに差し込み、ブーム後端のアイにウィンチロープのフックを掛けてブームを少し巻き上げ、ブームヘッドを先端に取り付ける手順がベター。この手順を逆にしてサブブームの後端からブラケットに差し込むと、サブブームが勢いよく滑り落ちて先端を破損する恐れがあります。
はじめに吊り上げ位置を決め、サブブームの旋回・起伏角度をセットする
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重量物を吊り上げてから、任意の位置へサブブームを動かそうとしても思うようにいきません。
まず吊り上げ位置を決めて、サブブームの旋回・起伏角度のセットピンを差し込んでから吊り上げるようにします。
まず吊り上げ位置を決めて、サブブームの旋回・起伏角度のセットピンを差し込んでから吊り上げるようにします。
過荷重厳禁。サブブームのセット角度で定格荷重も変化する
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サブブームの角度が垂直に近づくほど定格荷重は大きくなり、水平になるほど小さくなります。サブブーム角度と定格荷重の関係を念頭において過荷重にならないことを確認してから作業してください。
なお、バケット内には「サブブーム吊り上げ荷重表」ステッカーがありますので、参考にしてください。
なお、バケット内には「サブブーム吊り上げ荷重表」ステッカーがありますので、参考にしてください。
吊荷に直接ロープを掛けない。ロープの傷みを常に点検
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ウィンチロープは丈夫にできていますが、吊荷に直接ロープを掛けたり、8の字掛けをすると荷物の角で擦れて、ロープが切れることがあります。必ず吊り具を使いましょう。
またロープを点検し、著しい損傷や毛羽立ち、凸凹(太りや細り)があるものは交換しましょう。
またロープを点検し、著しい損傷や毛羽立ち、凸凹(太りや細り)があるものは交換しましょう。
本ページの内容はアイチコーポレーションが発行する情報誌「CABIN」から転載したものです。
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